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Friday, September 10, 2010

005. パピエラボの印鑑



正確には昇文堂の印鑑。
こちらに詳しく説明されとります。

印鑑って、みなさんどうされてるんでしょうか?
私、印鑑とか保険とか印鑑証明とか戸籍とか名義とか貯金とかそーいうのに、ほーんとーうーにー、うとくってですね、全然興味がないというか、気にせず生活してたらこの歳になっちゃったみたいなパターンなのですが、あれは5年くらい前かな。山本印店の話を立て続けに色々な人から聞いた時期がありまして。

山本印店というのは三宿にある印鑑屋で、おっさんがやっているんだけど、今まで使っていた印鑑を持って行くんだよね。で、新しい印鑑を作ってもらう際に、今まで使ってきた印鑑を見せるのだって。そうしたら何故か未来とか色々なことを占ってくれるらしい。占いもさることながら、その印鑑があれば諸々の成功が約束されているのか、前日の昼12時からのみ(!)しか予約を受け付けないにもかかわらず、遠方からも政治家や経営者がこぞって作りに来るとか。ホンマかいな。私の周りにも4〜5人作った人が居て、デザインもすばらしい。というのは知ってる。

私も何度も作ろうとしたのですが、もう、全然繋がらない。電話が。おっさんが念力か何かで選んでるという噂で、呼ばれていれば繋がるということみたいなんだけど。ワンコールで繋がった友達とか居たのだけどなんなのかしらね。まぁそんなこんなで、山本印店の印鑑は作って(というか作れて)いません。でも、山本さんのおかげて印鑑というものに興味を持ちはじめたのは確か。

で、PAPIER LABO.のお店が出来たころ、行ったときにこれだーーー!って。ひとつひとつ、薩摩のつげの木を使って、昇文堂さんにしか彫れない文字で作ってくれるという。

なによりその印鑑から出ている気のようなものが、とてもニュートラルで美しいなと。

改めて考えてみると、印鑑って、やっぱり、すごく大事なものだからというのもあると思うのですが、どうしても「黄色の財布で開運」とか「売りつけられる家系図や壺」だったりとか、何か、これがあなたのこれからの人生を守ってくれますよ、っていうことなんだけど。それがギラギラしているというか(値段的にも)、結局「運」ではなく「幸運」とか「開運」とか「お金」とか「玉の輿」とかですか?そっちに行きがちなものだよなーと。何か金で出来た招き猫や水晶玉みたいに球状に磨かれたパワーストーンなんかとセットです、みたいな。私が苦手だなと思っていた理由というのも多分そこで、言い方が悪いのだけど、そういうツールになりやすい。結局誰かがお金を儲けるためのツールということなのですが。

でも昇文堂の印鑑はそういうのいっさい感じない。もちろんそういう印鑑って沢山あるとは思うのだけど。私が知らないだけで。

というわけで作ったのです。3年前くらいに一度。まーでも訳あって姓が変わりましたのでここでふたたび作ったわけです。訳あってってそれは離婚なんですけどね。

それでもって、また姓が変わったときのために、昇文堂さんには是非印鑑を作り続けてほしいのであります。って、そんな仰々しいときだけでなくとも、プレゼントなんかにもとてもおすすめ。
もう私は山本印店で印鑑を作りたいと思うことはないと思う。(実際「山本印店で作れなかった人が昇文堂の印鑑作るって話はよく聞きます」って当時パピエの方は仰ってました)

とても人気なのと、ひとつひとつ図案考察→手彫りなので、出来上がりまで3ヶ月くらいかかるかな?といったところですが、印鑑をお探しの方、そうそうパピエで作ってみたかったのよね、という方は是非、是非。
なによりこういうものを紹介するPAPIER LABO.のセンスが私は大好きです。

作るプロセスなんかはこちらにも載ってます。

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PAPIER LABO.
SAB LETTERPRESS
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